「モルヒネ」

こんばんは🌖

最近バイトが忙しいぷっかです😵💦
このところ急に暖かくなってきましたね!!
30度を超える日もありましたしもう夏ですね😎☀️
そんな中、逆にちょっと暗い小説を紹介しましょうか(笑)
今回紹介する本は…安達千夏さんの「モルヒネ」です!
👏👏👏
題名からして少し不穏な空気が漂っていますね…😏「モルヒネ」とは医療現場において強力な鎮痛、鎮静薬として用いられる反面、麻薬、毒薬として取り締まられている薬品の名前ですね。
シンプルな題名ですが、読み終わり、物語に合ったナイスな題名だなと感じます✨
では本題に入っていきましょう。
物語は、主人公の幼い頃の回想から始まります。最初の一文は「眠っているのだと思った。」母を亡くし父に虐待される彼女らにとって、お互いにたった一人の家族であったとも言える姉についてのことです。結果的に、皆さんが予想するように、姉は眠っていたのではなかったのですが…。
物語は主にホスピスとも提携を組んでいる在宅医療のクリニックにて進んでいきます。その後施設や医者である里親の元で成長した主人公は女医となり、その婚約者が院長であるクリニックで働いています。彼女は、過去の出来事からある変わった理由で医師を目指しました。そんな彼女の働く病院に、その理由をただ一人知り、理解しているとも言える元恋人が訪れるのです!しかもこの病院にいるための然るべき理由を持って…。
 
なんだか出来るだけネタバレを避けるとまどろっこしい説明になってしまいますが😂
でも実は、文庫本の後ろにあらすじというか設定が結構書かれているんですよね…おい!!ってなりました😅わたしこの話は出来れば最小限のネタバレで読んで欲しいんですよね…出来ればそちらを読まずに読み始めることをお勧めします😊✨
 
どうやらこの本長編恋愛小説として売り出されているようなんですが、個人的にはただの恋愛小説として読むのは少し違う気がします。物語の舞台が医療の場であることもあって「命」について「生き方」について考えるお話だと感じました。
 
日本では「安楽死」は違法となりますが、「尊厳死」は認められているという考えもあります。また、世の中には「安楽死」が認められている国もあります。ただどちらが正しいのかは誰にも分かりません。
それと同じで、果たして「自殺」は間違っていることなのか。もちろん自殺者を増やさないために自殺は悪だと言い続ける必要はあると思いますが、本当はそう言い切ってもいいものなのか、それは誰にも分からないと思うのです。
まだ生きたいと思いながら死んでいく人もいれば、日々死ぬことを考えながら生きていく人もいる。愛する人に少しでも長く生きて欲しいと思う人もいれば、愛する人は苦しまずにすっと死なせてあげたいという人もいる。きっと、全ての人、全ての家族にそれぞれの望ましい最期があるのでしょう。
 
すみません、少し長く語ってしまいましたが…😅💦
この本を読んで私はそんなことを沢山考えました。
にしても出来るだけネタバレしないで紹介って難しい…笑笑
このお話は全体的にくらーいつらーい部分が多いのですが、生と死について一度価値観をひっくり返してみるのも良いかもしれないと思う方には是非読んで欲しいです。
もちろん普段恋愛小説を中心に書かれている作家さんなので、人と人との関係や感情の動きの描写も素晴らしいです。優しい結末には思わず泣かされました。そうだったのか、と。
全ての登場人物の最期が幸せで溢れていることを願うばかりです🙏✨

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