「博士の愛した数式」

こんばんは🌔

一生のうちに読めない本があると思うと悲しいぷっかです。

よろしくお願いします😊

今日紹介する本は小川洋子さんの「博士の愛した数式」です。

👏👏👏

はい。前回「あまり知られていない素敵な本を紹介したい!」的なことを言いながら、いきなりとっても有名な本ですみません😅

でもどうしてもこの本を最初に紹介したかったんです!!

というのも、この本は私の一番好きな本であり、ある意味この本があったから今いる場所にいれると思っているからです。

読んだことがある方も多いかもしれませんが、この本は、昔交通事故に遭ったそのときから80分しか記憶をためられない数学者の「博士」と、そこで働くことになった「家政婦さん」、そしてその息子「ルート」を主な登場人物としてその静かにも(博士にとっては慌ただしかったかもしれませんが笑)優しく切ない日常を描いた小説です。

この本の主人公である「博士」は根っからの数学者でして、日常会話はもちろん、80分毎に繰り返される自己紹介でさえ数字で始まります。

「君の靴のサイズはいくつかね」

「24です」

「ほお、実に潔い数字だ。4の階乗だ」

とまあこんな風に。

なんだか面倒くさい人だと思う方もいるかもしれません。けれど一度読んでみて下さい。「博士」のまっすぐな愛にきっと心打たれると思います。

この本と出会った高校時代、完全なる文系頭だった私は数学が大の苦手でした。それなのに目標だけは高く、嫌いな数学にどう立ち向かうか途方に暮れていました。そんな私に数式は愛すべきものだと教えてくれたのが、「博士」でした。

この本が全てだとは言いませんが、今理系のてっぺんとも言われる学部に所属出来ているのは「博士」のお陰だなぁと感じます。

数字を使った自己紹介に関しては、「友愛数」という数字の組についてのエピソードがお気に入りなのでぜひ読んでみて下さい😊

号泣することも大笑いすることもすべてがひっくり返るような事件が起きることもないけれど、ひとつひとつの文すべてに優しさや切なさが滲んでいるような、読んでいるうちに自然と一粒涙が零れ落ちるような、そんな小説です。読めば、きっとあなたもすべての文に、すべての数字に、愛おしさを感じると思います。

実際、私は今でも「28」という数字を見かけるとニヤッとします(笑)

読んだことがある方もない方もぜひ読んでいただきたい本です📕

 

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